アパレルのフランチャイズを始めるのに必要な準備

最終更新日:2024年09月20日

アパレル業界での開業をお考えの方に、ぜひ知ってほしい選択肢の1つがフランチャイズです。
飲食店やコンビニほどフランチャイズが浸透している業界ではありませんが、オーナーを募集しているアパレル企業もいくつかあり、未経験者でも進出しやすいようにさまざまなサポートを行っています。

こちらでは、そんなアパレル業界のフランチャイズについて、必要な資金の目安やメリット・デメリット、成功のポイントなどをまとめています。
実際のフランチャイズ本部もいくつか紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。


目次

アパレルフランチャイズの費用

アパレルフランチャイズの特徴

アパレルフランチャイズを始めるときの準備

アパレルフランチャイズ本部選びのポイント

おすすめのフランチャイズ

アパレルフランチャイズの費用

まずはアパレルのフランチャイズで開業をする際に必要となる初期費用と運営資金について解説します。

アパレル業界はブランドによってかかる費用もさまざまです。
自己資金がどのくらいあれば開業できるのか、目安として参考にしてみてください。

開業資金(初期費用)

アパレルショップをフランチャイズで開業する際に必要となる初期費用は350~3000万円ほどでです。

費用の内訳は加盟金や研修費、店舗取得費、内外装費、保証金、販促費などがあり、アパレル業界独自のものとしてVMD備品(売り場づくりに必要となる什器やマネキンなど)の費用が必要となる本部もあります。

また、アパレル業界はフランチャイズ本部によって店舗が用意されるのか、オーナー自ら物件の取得・改装を行うのかによって費用が大きく異なるため、資金集めが難しい場合は店舗関連費が不要の本部を選ぶのも良いでしょう。

運営資金

アパレルショップの運営資金は、3ヵ月で約1,000万円が目安です。
店舗の規模や扱うブランドによっても異なりますが、商品の仕入れにかかる費用や人件費、賃貸料、販促費、物流費などが月々の支払いとして必要になります。

また、フランチャイズ本部へ支払うロイヤリティは0~10%ほどが目安ですが、なかには月間粗利益を加盟店4割、本部6割と設定しているところもあります。
ロイヤリティはけして安いものではないので、サポート内容と見合っているか確認しながら本部を選ぶようにしましょう。

こちらの記事でもアパレルフランチャイズの初期費用や運営資金について詳しく解説しています。

アパレルフランチャイズの開業・運営に必要な資金について詳しく見る

アパレルフランチャイズの特徴

ここではアパレルフランチャイズの特徴として、サービス内容やメリット・デメリット、成功・失敗のポイントなどについて解説していきます。

サービス内容

アパレルショップのオーナーの行うサービス内容は、接客から発注、品出し、売り上げ・人員の管理まで多岐に渡ります。

フランチャイズであれば開業前に本部から経営や運営に関する研修を受けられるため、アパレル未経験者でも参入が可能です。
また、勉強会やセミナーを定期的に開催しているフランチャイズ本部もあり、オープンしてからもアパレルの知識を深められます。

メリット

今までアパレル業界に携わってこなかった方にとってフランチャイズへの加盟は大きなメリットがありますが、加盟金など費用面での負担が増えることも事実です。

こちらではアパレルフランチャイズのメリット・デメリットについて解説していますので、どちらも把握した上で加盟を検討する業種を決めていきましょう。

まずは、フランチャイズでアパレルショップを開業するメリットを紹介します。

認知度を利用できる

フランチャイズ本部によっては、すでに世間的な認知度が高いアパレルショップもあり、そのネームバリューだけで集客が見込めます。

全国的に知られるショップであれば「〇〇地方、初出店!」と大々的に打ち出すことで遠方からも顧客が集まりますし、開店後もある程度の収益を得ることができるでしょう。

仕入れに関する心配がない

アパレルショップで販売する商品を仕入れるためにはメーカーや問屋とのネットワークを築く必要がありますが、一から仕入れ先を探すには時間がかかり、アパレル未経験者にとって不安な面も多いです。

ですが、フランチャイズであれば仕入れルートが確立されているため、自らで仕入れ先を開拓することなく安定したショップ展開を実現できます。

また、フランチャイズ本部によっては発注や店舗開発の代行を行います。
バイヤーとしての知識や経験、人脈を築く必要なく、本部が過去の経営の中で培ったノウハウを得られるのは大きなメリットと言えます。

研修を受けられる

フランチャイズ本部の中には、オーナーだけでなくスタッフに向けての研修を実施しているところもあります。
接客や商品知識、売り場づくりなどアパレルショップを運営する上で必要となるスキルを学べるため、スムーズな開業につなげられます。

また、将来的な事業拡大に向けた経営面での研修も受けることで、多店舗化を実現できる本部もあります。

経営に専念しやすい仕組みを整えられる

フランチャイズを展開している企業は、すでに売り上げや在庫などの管理システムを採用しているところが多いです。

オーナー側は提供された管理システムを利用すれば良いだけなので、設備選択から導入、運用など基礎的な部分に時間を使わなくて済むのもメリットの1つ。
業務効率化を図れることで経営や教育など自分の使いたいところに時間を使えるため、個人開業よりも経営に専念でしやすい環境を整えられます。

デメリット

一方、デメリットは下記の2つが挙げられます。

加盟金やロイヤリティが発生する

フランチャイズでは、本部に加盟する際の加盟金や毎月支払うロイヤリティが発生します。
加盟金は数百万円、ロイヤリティは売り上げの10%ほどとなり、開業時の資金や経営の継続にも関わってきます。
なかには加盟金・ロイヤリティが0円の本部もありますが、サポート面などを見極めて検討する必要があるでしょう。

在庫の処理が難しい

季節ごとのニーズが高いアパレルショップでは、時期外れのものやトレンドが過ぎたものなどが余りがちになってしまいます。
ですが、フランチャイズは本部からの指示をもとにセールなどを行うため、出店エリアに合わせた柔軟な販売方法が取りづらく、在庫状況に応じた独自のキャンペーンを打ち出しにくいというデメリットもあります。

成功・失敗のポイント

アパレルフランチャイズにおける成功・失敗のポイントを2つ紹介します。

顧客の購入頻度や単価を増やせるか

アパレルショップの取り扱うファッションアイテムは生活のなかで必ずしも必須というわけではないため、顧客の収入などによって大きく左右されやすいです。

そのなかで安定した利益を得るためには、顧客の購入頻度や1回当たりの購入単価を増やす努力が必要です。
例えばDMやSNSで来店を促すことも重要ですし、ECサイトの活用が求められる本部もあります。

また、客単価を高めるためには接客・販売スキルも重要となります。
フランチャイズ本部が開催するセミナーに参加したり、売り上げの高いスタッフから接客方法を共有してもらったりなど、来店顧客からの信頼を得るための工夫が求められるでしょう。

ブランドの世界観を表現できるかどうか

フランチャイズを利用するからこそ、その本部のもつ世界観を表現できるかは重要になります。
もちろん本部からの運営サポートはありますが、店頭にあるマネキンを見て「自分がより魅力的になれるかどうか」を顧客にイメージしてもらえるように自らのセンスを磨く必要もあります。

アパレルフランチャイズを始めるときの準備

アパレルフランチャイズの場合、本部のブランド力を十分に活かした店舗づくりをしなくてはいけません。
そのために準備したいものを一つずつ解説していきます。

店舗

店舗は本部のブランド力をアピールする重要な役割があります。
ブランドイメージを維持するためにも物件に関する契約や設計などをフランチャイズ本部が負担する場合もありますが、そのサポート体制も多種多様です。
フランチャイズ本部のブランド効果を最大限に発揮するためにも、できるだけサポートを利用して内装や店舗の雰囲気づくりに力を入れるのも良いでしょう。

採用・教育

アパレル事業はオーナー1人で営業していくのは困難な業種です。
そのため一緒に運営していくスタッフが必須となりますが、アパレルは他の業種よりもスタッフ自身が顧客に見られる業種であるため、採用の段階で店舗のブランドにマッチした人材を選ぶ必要があります。

また、フランチャイズでは研修を受けることもできますが、オーナーのみなのか、スタッフ込みなのかも本部によって変わってきます。
研修期間も10日程度のところから3ヵ月かけて行うところまでさまざまなので、アパレル未経験の方は研修制度が整っているところを選ぶのもおすすめです。

資格・免許

アパレルは特別な資格がなくても開業ができる業種です。
特にフランチャイズは研修を受けてから実際の運営に関わるため、接客未経験でも加盟できる本部も多いです。

ただし、リサイクルショップで古着を扱う場合などは「古物商許可」を取得する必要があります。
試験を受けるわけではありませんが、必要書類を用意して警察署に提出しなければならないので、欠かさずに確認するようにしましょう。

仕入れ

アパレルショップの商品となる衣服や雑貨を仕入れる体制は、フランチャイズ本部によって異なります。
古着屋であれば各店舗で仕入れる必要もありますが、大手のアパレルショップであれば一括で仕入れたものを各店舗に納めるというケースもあります。

顧客がショップに来るたびに商品があったりなかったりするような不安定な運営では信頼を勝ち取ることはできませんが、フランチャイズであれば安定した仕入れルートを確立できるでしょう。

アパレルフランチャイズ本部選びのポイント

アパレルフランチャイズ本部選びのポイントとして、こちらでは2つ紹介します。

ブランド力があり、フランチャイズ展開の実績があるか

フランチャイズ事業において、本部のブランド力は大きな強みとなります。
世間的に知名度の高いブランドであれば口コミだけでも集客が見込めますし、商品と顧客のニーズにずれが少ないため、入店後の購入につなげやすいです。

また、ブランド力があるかどうかの判断基準として、全国に何店舗のショップを構えているかも必ず確認しましょう。
全国的に店舗展開している本部であればフランチャイズを成功に導くためのノウハウを保有しているため、自身に適した開業プランを提案することも可能です。

サポート体制は整っているか

フランチャイズ本部を選ぶ際には、サポート体制を細かく確認することが大切です。
開業前だけでなく開業後にもサポートを受けられるのか、異業種からの参入でも問題なく事業を進められるのかなど、確認しておきたいポイントは数多くあります。

  • 物件選びや設計のサポート内容
  • 販売商品の仕入れ方法
  • 事前研修の内容
  • アフターフォローの内容
  • スタッフへの研修内容

など、本部を検討する際にいくつかの基準を設け、自分の重視するポイントに沿って本部を選んでいきましょう。

おすすめのフランチャイズ

ワールドフランチャイズシステムズ

ワールドフランチャイズシステムズは、全国に300店以上の店舗を構えているフランチャイズ本部です。
2017年度だけでも70店舗近い実績があり、発足5年で店舗数を10倍に拡大した実績があります。

また、同社は商品力と店舗運営ノウハウの提供を行っており、フランチャイズ開業から運営、育成、経営までさまざまなサポートを実施。
このサポートの万全さから、既存店の平均利益率は50%を実現しています。

ワールドフランチャイズシステムズについて詳しく見る

サンパ

サンパはセレクトショップの「Sympa」やオリジナルブランド「cinq symphonie」を運営している福井県福井市の会社です。

セレクトショップ「Sympa」では、スタッフが厳選した雑貨や小物・アクセサリーを販売し、オリジナルブランドでは女性らしさに着心地や手触りを調和させた独自のファッションを提供。
毎月のように新作を生み出すサイクルがあり、顧客を飽きさせない店舗づくりにつながっているのはサンパの強みといえるでしょう。

サンパについて詳しく見る

公開日:2019年10月04日