儲かるハンバーガー屋の開業方法とは?年収の目安や開業に必要な資金・設備・資格、失敗しないポイントなど全て解説
最終更新日:2024年09月20日
子どもから大人まで、男女問わず幅広い層に人気のハンバーガーは、今や日本の国民食とも言える存在です。新しい生活様式の普及に伴ってテイクアウトやデリバリーがより身近となった現代において、ハンバーガー屋はビジネスとしても大きな魅力があります。
そこで今回は、ハンバーガー屋を開業したいとお考えの方や興味をお持ちの方へ、ハンバーガー屋の開業方法についてご紹介します。気になる年収の話や開業に必要な資金・設備・資格の話、そしてハンバーガー屋の開業に失敗しないためのポイントなどもまとめて解説していますので、ぜひご活用ください。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
目次
儲かるハンバーガー屋を開業したいならフランチャイズがおすすめ!
ハンバーガー屋開業の魅力とリスク
幾度となくブームを巻き起こしてきたハンバーガー屋は、特殊な資格がなくても始められるという開業する際のハードルの低さがビジネスとしての人気も集めています。ですがその一方で競争も激しく、失敗してしまうリスクも無視できないのが現実です。
そこでまずは、ハンバーガー屋の魅力と開業リスクについて、ハンバーガー屋の人気の理由と競合状況の視点から深掘りしていきます。
ハンバーガー屋が人気の理由
ハンバーガーはファーストフードの代表格で今や老若男女を問わず愛される食べ物となっており、その普及度は非常に高いです。
特に30代男女からの人気が高く、実際に独立行政法人中小企業基盤整備機構が2021年に行ったハンバーガー屋の利用状況に関するアンケート調査によると、20~60代男女の利用率が69%に対して、30代男性の利用率は73%、30代女性の利用率は78%という結果でした。なかでもハンバーガーチェーンは手頃な価格で手軽に楽しめることで人気を集めていますが、おもちゃをもらえたり新鮮な野菜が使われていたりなど子どもと一緒に安心して楽しめるということも30代からの支持が厚い要因の一つになっているようです。
また、ハンバーガー屋は高度な調理技術が不要なことから飲食業のなかでも開業のハードルが低いとされています。さらに、コロナ禍をきっかけに外食を控えて自宅で食べるという習慣が浸透。この結果テイクアウトの需要が増加したことも、ハンバーガー屋の開業が人気の理由となっています。
参照:ハンバーガーショップ(2021年版) | 独立行政法人中小企業基盤整備機構
ハンバーガー屋の競合状況と開業のリスク
しかし、ハンバーガー屋の開業は決して楽ではありません。フランチャイズやチェーン店の存在が競争を激化させているからです。
マクドナルドやモスバーガー、バーガーキングなどが圧倒的なシェアを持つ大手チェーンが多く存在しているなかで、新規に参入するのは容易なことではありません。消費行動がコロナ以前に戻りつつある状況でも、大手ハンバーガーチェーン店の店舗数は増加傾向にあります。
業界全体としてはハンバーガー市場は年々成長を続けておりビジネスチャンスもありますが、それに伴い競合も増え、開業のリスクも高まっていることを十分に理解することが重要です。また、ハンバーガー屋を開業するための計画が不十分だと、無事に開業できたとしても長期的に続けていくことが難しくなる可能性があるので注意しましょう。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業は儲かる?売上や年収の目安
では、ハンバーガー屋の開業は儲かるのでしょうか。
ハンバーガー屋の開業が儲かるかどうかは一概には言えませんが、一定の売り上げと年収を見込むことは可能です。ハンバーガー業界では、500万円前後が年収の目安とされています。ただし、これらの数字はあくまで一般的な指標であり、店舗の規模や立地、営業時間、メニュー構成などにより大きく左右され、年収範囲も約200~2,000万円と幅が広いです。
また、飲食業界においては黒字化するまでの期間は開業から2~3年が一般的で、売り上げが安定するまでにはそれ以上の期間がかかることが多いです。新規開業のハードルを乗り越えて安定した経営を目指すためには、丁寧な事業計画と持続可能な経営戦略が必要となります。
さらに、ハンバーガー屋を開業するタイプによっても収益性は異なります。後述しますが、個人での開業や法人としての開業、フランチャイズに加盟して開業といった選択肢があり、それぞれにメリットとデメリットが存在するので慎重な検討が必要です。
ハンバーガーは季節や時間に関係なく需要が高いほか、日常生活での利用しやすさだけでなく観光先のグルメとしても需要があります。さらに大きな売り上げや収入を目指すのであれば、今後は若い年齢層だけでなく高い年齢層のニーズや志向に合ったメニュー開発をはじめとする潜在顧客の開拓のための工夫が必要だと言えるでしょう。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業方法
ハンバーガー屋を開業する方法は、大きく分けて「店舗型」と「無店舗型(移動販売・キッチンカー)」があります。
それぞれの方法には特徴とメリット・デメリットがあるので、ご自身のビジョンや資金状況などを考慮して選択することが大事です。
店舗型
店舗型のハンバーガー屋は、専用の物件を購入または借りて開業する方法です。多くの大手ハンバーガーチェーンがこの形式を採用しています。
立地や店舗の規模、内装などによりブランドイメージを高めることが可能で、顧客を確保しやすいことがメリットです。一方で物件の購入やリース、内外装工事費用など、開業にかかる初期費用が高額になることがデメリットと言えるでしょう。
移動販売・キッチンカー
無店舗型のハンバーガー屋は、移動販売車やキッチンカーなどを使用して流動的な場所で運営する開業方法です。
立地に縛られずに、イベントやフェスなどさまざまな場所で販売することが可能です。また、専用の物件の準備や大掛かりな設備導入が不要なので初期費用を抑えることができますが、売り上げが不安定になりやすいというデメリットがあります。
個人or法人、フランチャイズという選択肢も!
ハンバーガー屋を開業する方法には店舗の有無だけでなく、
- 個人として開業する
- 法人(会社)として開業する
- フランチャイズに加盟して開業する
という選択肢もあります。
個人でハンバーガー屋を開業する場合は、オーナーが全ての決定権を握っており自由度が高いというメリットがありますが、全ての業務やリスクを自身で負担しなければならないということがデメリットです。
法人開業は信用力が高まりビジネスの拡大が見込めますが、法人設立のための手続きなどが複雑で時間もかかります。
フランチャイズの場合は、開業に必要なノウハウやブランド力を利用でき資金調達などの支援も受けることができますが、決められたルールに従う必要があり自由度が制約されるというデメリットが。これらを十分に理解した上で、ご自身に最適な方法を選んでください。
ハンバーガー屋の開業に必要な資金
ハンバーガー屋を開業するためには、開業前に必要な初期費用と開業後に必要な運営資金を準備します。それぞれの資金はハンバーガー屋の開業方法や規模、提供するメニューなどによって変動するので、適切な資金計画を立てることが大事です。
開業資金(初期費用)
ハンバーガー屋の開業に必要な初期費用は、どのような形で開業するかによって大きく変わります。
物件取得費をはじめ、内外装工事費や設備導入費、備品・消耗品費、広告宣伝費などが主な費用の項目で、店舗型の場合は1,000~1,500万円、移動販売・キッチンカーの場合は500~600万円が目安とされています。
ハンバーガー屋の初期費用を抑えるためには、全て新品で揃えるのではなく居抜き物件や中古車を検討したり、中古品やリース品で賄ったり、可能な範囲で自分で作ったりなどの工夫が必要です。
運営資金
ハンバーガー屋の運営資金は家賃または車両の維持費、人件費、原材料費、水道光熱費、備品・消耗品費、広告宣伝費などが挙げられます。
ハンバーガー屋の開業方法や規模、採用や稼働状況などさまざまな条件によって異なるのではっきりとは言えませんが、毎月100万円前後は想定しておいたほうが良さそうです。開業直後は売り上げが安定しない場合もあるので数ヵ月分の運営資金を確保しておくと安心でしょう。
また、仕入の最適化や効率的な人材管理、節電対策などによって運営資金を抑えることができます。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業に必要な設備
ハンバーガー屋を開業するためには、適切な設備が必要です。
主な設備には、
- 調理器具(グリル、フライヤー、レンジ)
- 冷蔵・冷凍設備
- 厨房用具
- レジシステム
などがあります。
それぞれの設備の価格帯は新品で数万円から数百万円までと大きく異なり、総額も必要な設備の種類と数によります。中古やリース契約などを利用することで、設備費用は抑えることが可能です。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業に必要な資格
飲食店を始める上で調理師免許が必要になるというイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、ハンバーガー屋を開業するためには必ずしも必要ではありません。
ですが「食品衛生管理者」は必須となるので、ハンバーガー屋の開業を決めたら早めに取得または資格保有者の採用準備を進めておきましょう。
食品衛生管理者の資格は、保健所で実施されている講習会を受講することで誰でも簡単に取得できます。調理師や栄養士、製菓衛生士などの資格を持っている場合は講習を受けずに食品衛生管理者になることが可能です。
そのほか、収容人数が30人以上のハンバーガー屋を開業する場合には「防火管理者」の資格が必要になることも覚えておきましょう。管轄は消防署になりますが、こちらも講習を受けることで取得できます。
また、最初に調理師免許は必須ではないとお伝えしましたが、持っていることで食のプロであることを証明することができるので、開業するハンバーガー屋の信頼度向上や集客効果を得られる場合もあります。ハンバーガー屋の開業をきっかけに食に関する知識や技術を高めたいという方は検討してみるのも良いでしょう。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業に必要な許可・手続き
ハンバーガー屋の開業には、取得しておくべき資格のほかにも必要な許可・手続きがあります。
必須の許可・手続きは「飲食店営業許可」で、開業する地域を管轄している保健所に申請して許可を得ます。
移動販売・キッチンカーでハンバーガー屋を開業する場合には、営業するエリアごとに申請が必要なので注意が必要です。
そして、個人または法人のどちらで開業するかによっても違いがあるので、下記を参考にしてみてください。
種類 | 必要な許可・手続き |
---|---|
個人 | ・個人事業の開廃業等届出書(開業届) ・所得税の棚卸資産の評価方法 ・減価償却資産の償却方法の届出書 ・青色申告承認申請書 |
法人 | ・法人設立届出書 ・青色申告の承認申請書 ・給与支払事務所等の開設届出書 ・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 ・法人設立届出書(地方税) |
これらの手続きはそれぞれ決められた窓口で行う必要があり、手続きには数週間から数ヵ月かかることもあります。手続きの計画を適切に立てて、開業のタイミングを逃さないように注意しましょう。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業を失敗させないためのポイント
ハンバーガー屋の開業を競争が厳しいなかで失敗させないためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。具体的に解説していきますので、ぜひ確認してみてください。
独自のコンセプトを確立する
成功するハンバーガー屋の多くは、独自のコンセプトをしっかりと確立していることが特徴です。
独自のコンセプトを確立することは、ほかの競合店舗との差別化と顧客への明確なアピールに大いに役立ちます。
コンセプトは自身のハンバーガー屋で提供する商品や店の雰囲気、価格帯、対象とする顧客層などを決定する大切な要素です。
- ヘルシー志向の強い顧客層に向けてオーガニックや無添加の食材を使用したハンバーガーを提供する
- 高級志向の強い顧客層に向けて素材や作り方にこだわったハンバーガーと提供する
- 若い世代に向けてボリュームのあるハンバーガーを低価格で提供する
など、より具体的に考えることを心がけてみてください。
儲けを意識した価格設定
価格設定は、ハンバーガー屋に限らず全てのビジネス成功のカギとなる重要な要素です。原材料費や人件費、店舗運営費用などを考慮し、それに見合った価格を設定しなければなりません。
また、利益率の良いメニュー作りやコストを抑えるための原材料の調達方法も重要です。試行錯誤を繰り返し、最適な価格設定を見つけ出しましょう。
積極的な集客活動
ハンバーガー屋における集客活動は、店舗の知名度向上やリピーター獲得につながります。
SNSを活用したマーケティングや地元のイベントへの参加などさまざまな方法がありますが、近年ではデジタルマーケティングが非常に効果的です。ホームページのSEO対策をはじめ、SNSやメールを活用したプロモーションなど、積極的に取り組むようにしましょう。
また、最近ではキャッシュレス決済の普及が進んでいることから、キャッシュレスに対応した決済方法を採用することも有効です。顧客の利便性が向上するので、店舗への集客効果が期待できます。
ハンバーガー屋に最適な立地選定
ハンバーガー屋の成功には、店舗の立地も大きく影響します。
- 人通りが多い場所
- 競合店舗が少ない場所
- ターゲットとする客層が集まる場所
を選ぶことが大事です。
また、ハンバーガー屋を開業する地域によっても最適な立地が異なります。
たとえば都市部であれば駅前や駅近などの方が集客しやすく、車での移動が多い郊外であれば広い駐車場を確保できる立地のほうが良いでしょう。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
儲かるハンバーガー屋を開業したいならフランチャイズがおすすめ!
思い描いていたハンバーガー屋を自分で開業することには魅力がありますが、成功への道のりは決して容易ではありません。儲かるハンバーガー屋を開業したいのであれば、フランチャイズでの開業がおすすめです。フランチャイズなら本部の知名度や成功ノウハウ、運営のサポートなどオーナーを成功に導くための要素が揃っています。
最後にハンバーガー屋と似たジャンルで、今積極的に募集中のフランチャイズを紹介しますのでぜひ検討してみてください。
ピザハット
『ピザハット』は、世界的にも有名なピザチェーンのフランチャイズです。世界各地で愛されている高い知名度とノウハウが大きな強みとなります。
出店料100%免除や売上6%分のコストサポートをはじめ、マーケティングから店舗運営の自動化など幅広いサポートを提供しており、最短3年目での初期投資回収が実現可能です。
あげ焼きパン 象の耳
『あげ焼きパン 象の耳』は、新食感のあげ焼きパン専門店を展開する本部です。フランチャイズより自由度の高い特約店を募集しています。
研修費用や解約違約金、契約更新料、本部への相談料、そして毎月のロイヤリティも0円と、費用面での負担が非常に少ないのが特徴。仕込みなしのシンプルオペレーションなので、店舗運営の負担も少なく安心です。
ハンバーガー屋開業のまとめ
幅広い世代に人気のハンバーガー屋は将来性が高いだけでなく、飲食店を開業したいという夢を叶えやすいビジネスでもあります。ただし、闇雲に開業準備を進めてしまっては非常に危険であることも忘れてはいけません。
入念な計画を立ててから開業準備に取り掛かることだけでなく、
- 独自のコンセプトの確立
- 儲けを意識した価格設定
- 積極的な集客活動
- 最適な立地選定
といった要素がハンバーガー屋開業の成功のために必要不可欠です。
それぞれのポイントを押さえてハンバーガー屋の開業を成功させましょう。
また、ハンバーガー屋を開業する上で失敗が怖いという場合には、フランチャイズという選択肢も候補に入れてみてください。フランチャイズで開業すれば本部のブランド力や成功ノウハウを活用して、より確実に成功への道を進むことができます。
ハンバーガー屋と同じ飲食業で独立・開業できるフランチャイズを探してみる
ハンバーガー屋の開業に関する記事
- ハンバーガー店のフランチャイズを始めるのに必要な準備
- ハンバーガー店のフランチャイズの開業・運営に必要な資金とは
- ハンバーガー業界No.1の『マクドナルド』 そのフランチャイズビジネスの魅力とは?
- 「モスバーガー」ブランドのハンバーガーショップで先進の開業を!
- 海外出店も!!日本発ハンバーガーFC「フレッシュネスバーガー」
公開日:2023年06月30日