雑貨屋フランチャイズの開業・運営に必要な資金とは
公開日:2020年06月15日
雑貨屋フランチャイズの費用は、加盟する本部や店舗の規模、雑貨のジャンルなどさまざまな条件によって変動します。
そこで今回は、雑貨屋のフランチャイズを始めるために必要な加盟金や店舗関連費、保証金などの開業資金(初期費用)、人件費や賃貸料、仕入れ資金などの運営資金を詳しくご紹介。
雑貨屋フランチャイズでの独立・開業を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
雑貨屋フランチャイズ開業と運営に必要な資金の目安
雑貨屋フランチャイズの開業に必要な資金の目安は、約1,120万円です。
この費用は、開業資金(初期費用)と運営資金3ヵ月分を合算した金額で、あくまで目安の一つです。
雑貨屋フランチャイズの場合、開業資金では店舗関連費、運営資金では仕入れ資金が大きな割合を占めるのが特徴です。
<開業資金(初期費用)の目安>
項目 | 金額 |
---|---|
加盟金 | 100万円 |
店舗関連費 (物件取得費・内装工事費・設備費など) |
300万円 |
保証金 | 100万円 |
初期商品購入費 | 100万円 |
研修費 | 30万円 |
合計 | 630万円 |
<運営資金の目安 ※3ヵ月分用意した場合>
項目 | 金額 |
---|---|
人件費 | 90万円 |
賃貸料 | 120万円 |
仕入れ資金 | 240万円 |
広告宣伝費 | 12万円 |
ロイヤリティ | 30万円 |
合計 | 492万円 |
※月の売上を200万円と仮定し、各項目を計算しています。
以下で一つずつ項目を解説していきます。
雑貨屋フランチャイズ開業に必要な資金(初期費用)
雑貨屋フランチャイズの開業に必要な資金(初期費用)には、加盟金や店舗関連費、保証金、初期商品購入費、研修費などが挙げられます。
加盟する本部によって異なるのは、加盟金や保証金、研修費です。店舗関連費や初期商品購入費に関しては、店舗の規模や取り扱う雑貨のジャンルなどによって変動します。
加盟金
雑貨屋フランチャイズの開業に必要な加盟金は、100万円程度です。
フランチャイズ本部によって金額はさまざまで、なかには加盟金が0円のところもあります。
加盟金は本部のノウハウやサポートに大きく影響する場合もあるので、その点にも注意して確認しておきましょう。
店舗関連費(物件取得費・内装工事費・設備費など)
雑貨屋フランチャイズでは店舗を準備する場合がほとんどで、物件取得費や内装工事費、設備費などの店舗関連費が必要です。
立地や店舗の規模などにもよりますが、最低300万円程度は準備しておいたほうが良いでしょう。
また、商品を飾る什器の準備も忘れてはいけません。什器のレンタルを行っているフランチャイズ本部もあるので、開業資金をできるだけ抑えたいという方は検討してみることをおすすめします。
保証金
雑貨屋フランチャイズの開業に必要な保証金は、50~100万円程度です。
保証金とは商品の仕入れ代金やロイヤリティの債務の担保を目的としており、雑貨屋フランチャイズの場合はほとんどの本部で支払いが発生します。
保証金が0円、または安いという場合には、加盟店にとって厳しい契約条件が設定されていないかなど、より細かな確認が必要です。
初期商品購入費
雑貨屋フランチャイズでは、開業資金として初期商品購入費がかかります。
雑貨のジャンルや量などにもよりますが、100万円程度は必要だと考えておいたほうが良さそうです。
また、商品以外にも包装紙やリボンなどの梱包資材も忘れずに準備をしておきましょう。
研修費
雑貨屋フランチャイズの開業には、研修費が30万円程度必要です。
加盟する本部によって異なり、研修の内容や参加人数などによっても変わることもあるので、特に従業員の雇用を検討している場合には十分に確認しましょう。
雑貨屋フランチャイズに必要な運営資金
雑貨屋フランチャイズに必要な運営資金は、主に以下の5つです。
- 人件費
- 賃貸料
- 仕入れ資金
- 広告宣伝費
- ロイヤリティ
運営資金のなかで最も大きな割合を占めるのは仕入れ資金で、雑貨のジャンルなどの条件によっても変動します。
人件費
雑貨屋フランチャイズに必要な人件費は、1ヵ月あたり売上の10~15%程度です。
店舗の規模やオーナーの役割などによって、必要な従業員の人数も変わります。また、正社員やアルバイトなど、従業員の雇用形態によっても割合が変動するので、計画的な採用が必要です。
賃貸料
雑貨屋フランチャイズでは、店舗の賃貸料が1ヵ月あたり売上の10~20%程度発生します。
立地や店舗の規模によって変動しますが、利益を圧迫しないよう10%程度に抑えておけると安心です。
仕入れ資金
雑貨屋フランチャイズは運営資金として、雑貨の仕入れ資金が必要です。
雑貨のジャンルや仕入れの頻度などにもよりますが、1ヵ月あたり売上の35~40%かかります。
輸入雑貨や希少価値の高いアンティーク雑貨などを取り扱う場合は高額になる場合もあるので、想定より多めに準備しておくと安心です。
広告宣伝費
雑貨屋フランチャイズでは、広告宣伝費として1ヵ月あたり売上の2%程度の支払いが必要です。
チラシやホームページなど、さまざまな媒体を利用した集客サポートを行っている本部もあり、媒体や頻度などによって毎月の支払いも変動します。
ロイヤリティ
雑貨屋フランチャイズに必要なロイヤリティは、1ヵ月あたり売上の5%程度です。
ロイヤリティが0円の本部もありますが、その他の費用が高く設定されていないかなどに注意して確認する必要があります。
雑貨屋フランチャイズのキャッシュフローシミュレーション
はんこをはじめとするオフィス雑貨を取り扱う「はんこ屋さん21」の場合、キャッシュフローシミュレーションは以下の通りです。
(必ずしも当てはまるわけではないので、参考程度にしておいてください。)
今回は、1ヵ月あたりの売上高が約150万円の店舗をモデルに算出しています。
総粗利益高
94.1万円
=150万円(売上高)ー55.9万円(商品仕入れ)店利益
50万円
=94.1万円ー44.1万円(人件費や賃貸料、ロイヤリティなど)
雑貨屋フランチャイズで利益を出せるかどうかは、取り扱う雑貨のジャンルによっても左右されます。
安定した経営を実現させるためにも、ただ「好き」という感情だけでなく、利益率まで考えたジャンルを選ぶことが重要です。
また、コンセプトに共感できる本部を選べるかどうかも長期的に雑貨屋を経営していくためには大事なポイント。自分にぴったりの本部を見極められるよう、複数から比較検討するよう心がけましょう。