フランチャイズとは?初心者にも分かりやすく意味や仕組み、メリット・デメリットを解説
最終更新日:2024年09月18日
フランチャイズとは、本部(フランチャイザー)のすでに成功したノウハウを使って新規店舗を立ち上げることができる契約です。
つまり、未経験からでも簡単にオーナーになれる、それが「フランチャイズ」の魅力だと言えるでしょう。
ここでは、そんなフランチャイズについて意味や仕組みを初心者の方でも分かりやすく解説。
身近なフランチャイズ業種の例、業種別にみるフランチャイズのメリット・デメリット、必要な資金、開業の流れ、本部選びのポイント、成功例まで、フランチャイズを検討されている方にとって役立つ情報をまとめて紹介します。
目次
「フランチャイズ」とは何かを分かりやすく説明すると?意味や仕組み、違いなど
フランチャイズ本部はどこまでサポートしてくれる?契約内容や範囲の例
フランチャイズとは「未経験でもハードルが低い開業方法」だが、オーナーの自覚や努力も必須
「フランチャイズ」とは何かを分かりやすく説明すると?意味や仕組み、違いなど
フランチャイズとはを分かりやすく説明すると、商品・サービス・ノウハウなどをフランチャイズ本部が提供し、個人や法人がその対価を支払い利用するシステムのことです。
フランチャイズ本部が成功しているビジネスモデルをパッケージ化(仕組み化)して売ることで、ビジネスのアイデアがない方や業種未経験の方が参入しやすくなるという点が最大の魅力で、全国各地いっきにサービスを広められる手法としても注目されています。
フランチャイズの仕組み
フランチャイズ本部について調べようとすると、加盟金やロイヤリティなど加盟者が支払うお金の話が真っ先に出てくるので、フランチャイズシステムは本部だけ儲かる仕組みなのではないかと不安になる方も少なくないのではないでしょうか。
フランチャイズ本部(フランチャイザー)と加盟者(フランチャイジー)、お互いが儲かる仕組みになっているかがフランチャイズビジネスの重要なポイントです。詳細資料を見比べたときにビジネスモデルの全体像がつかめるよう、それぞれの儲かる仕組みについての基礎をこちらでは紹介していきます。
フランチャイズ本部(フランチャイザー)が儲かる仕組み
フランチャイズ本部(フランチャイザー)は、加盟店から支払われる以下の費用によって利益が出る仕組みとなっています。
- 加盟金:フランチャイズ契約を締結する際に発生する費用
- 保証金:加盟店の支払いが滞ったときのために本部に預けておく費用
- 研修費:オーナーや従業員に対する研修を実施する際に発生する費用
- ロイヤリティ:本部のノウハウや商標などの使用料として毎月発生する費用
本部によって支払う費用の種類や金額は異なり、なかには加盟金や保証金なしで契約できたり、毎月のロイヤリティが無料だったりするケースもあります。
これはビジネスモデルの違いによるもので、加盟金0円だから怪しい、ロイヤリティ0円だから怪しいと一概にまとめることはできません。
たとえば、上記のような飲食店のフランチャイズ本部の場合、一般的には加盟金やロイヤリティが本部の主な収入源となります。本部によってさまざまですが、加盟金は100~300万円程度、ロイヤリティは売上の4~10%と特に材料費や人件費、賃料が大きな負担となる飲食業ではロイヤリティが低めに設定されていることがほとんどです。
一方で加盟金やロイヤリティが0円のフランチャイズ本部の場合、食材や商品を本部から仕入れるシステムを採用することで加盟金やロイヤリティ以外で収入を得ているケースが多く、ほかにも研修費や広告費、システム利用料などを加盟店から徴収して収入源を確保している本部もあります。
それでは次に解説するフランチャイズ加盟店が儲かる仕組みも踏まえて、お互いがWINWINの関係になっているかを確認してみましょう。
フランチャイズ加盟店(フランチャイジー)が儲かる仕組み
フランチャイズ加盟店・加盟者側の儲かる仕組みは、各本部が提示する「収益モデル」で確認することができます。
収益モデルには売上目安やロイヤリティが何%かかるのか、その他の経費はどれくらいが目安なのかなどがまとめられており、これらをしっかり確認することで自身の儲け(営業利益)が明確になります。
上記の居酒屋のフランチャイズ加盟店を例に挙げると、年間の売上高3,584万円に対して原価は1,147万円(売上の約32%)。そこから本部へのロイヤリティの支払いや人件費、家賃などの店舗運営費を引いた営業利益が545万円(売上の約15.2%)という収益モデルです。
この収益モデルを参考にフランチャイズ本部と加盟店の関係性をまとめると、以下のような図で表すことができます。
このように利益構造を整理すると、例に挙げた飲食店(居酒屋)フランチャイズの場合、開業2年目には加盟時に本部に支払った初期費用を上回る利益が得られることが分かります。
なかには、自身の儲けに対して本部へ支払う金額が多いように感じることもあるかもしれません。
ですが、本部のブランド力が強く競合に負けるリスクが低い、従業員の募集・採用や集客、商品調達や在庫リスクが本部負担など明確な理由があることがほとんどなので、金額だけで比較するのではなく、リスクや負担も天秤にかけた上で検討するようにしましょう。
以上のように、本部と加盟店が契約を結ぶことでお互いに儲かる仕組みが確立されているフランチャイズ市場は、原材料高騰や人材不足、物価上昇などの厳しい情勢のなかでも成長を続けています。
一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の「フランチャイズチェーン統計調査」によると、2022年度の市場規模は約27兆円。コロナ禍からの復調の兆しが見られる業界も多く、安定した成長が見込まれているので、フランチャイズ展開を希望する企業もこれからますます増えてくるでしょう。
参照:2022年度 フランチャイズチェーン統計調査 | 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会
フランチャイズと直営店・代理店・チェーン店との違い
フランチャイズ加盟店は、直営店や代理店、チェーン店とは何が違うのか分かりやすく説明すると、「誰が経営するか」という点にあります。
項目 | 概要 | 経営する人 |
---|---|---|
フランチャイズ加盟店 | 本部に加盟した店舗 | 本部と契約したオーナー |
直営店 | フランチャイズ本部が直接経営する店舗 | 本部 |
代理店 | 本部から業務を委託している店舗 | 本部と契約したオーナー |
チェーン店 | 加盟店や直営店など同じブランドで多店舗展開している店舗の総称 | それぞれの形態で異なる |
フランチャイズは、本部と契約した加盟店のオーナーが店舗を経営します。本部とは別の個人事業主や法人が個別で経営を行うイメージです。
直営店とはフランチャイズ本部が直接経営する店舗のことを指します。レギュラーチェーン(RC)と言われており、店舗や雇用、売上、経費など経営に関わる全てのことを本部が管理するのが特徴。
また、フランチャイズ本部が経営する直営店は加盟店のお手本となる存在のため、開業前の研修で利用されることが多いです。
代理店はフランチャイズとは異なり、本部と代理店契約をしたオーナーが店舗を経営します。本部から商品やサービスを仕入れて販売する独立店舗で、フランチャイズのようなブランド使用権やノウハウの提供は限定的です。
そして、フランチャイズ加盟店や直営店をはじめ、統一されたブランドや経営方針、サービス内容などで多店舗展開している店舗をまとめてチェーン店と呼びます。
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フランチャイズで支払う「ロイヤリティ」と「加盟金」の違い
フランチャイズのロイヤリティとは、本部(フランチャイザー)からノウハウを享受する代わりに加盟店(フランチャイジー)が本部に対して支払うお金のことです。
多くのフランチャイズでは「売上に対して何%」という形での支払い方式をとっており、ほかにも毎月固定の「定額方式」などさまざまなロイヤリティの支払い方式が存在します。
なかには「ロイヤリティ不要」の本部も。
たとえばコンビニエンスストアでは売上総利益(総売上高ー売上原価)に対してロイヤリティの計算が行われ、パーセンテージも売上総利益高に応じて、細かく設定されていることが多いです。
ロイヤリティの支払い方式
種類 | 概要 |
---|---|
売上歩合方式 | 売上に対して一定の割合をロイヤリティとして支払う |
定額方式 | 固定された金額をロイヤリティとして支払う |
粗利分配方式 | 利益に対して一定の割合をロイヤリティとして支払う |
営業規模比例方式 | 店舗面積や部屋数などに応じてロイヤリティを支払う |
また、ロイヤリティと同じく、フランチャイズでの起業において忘れてはいけないのが「加盟金」のこと。
加盟金はフランチャイズへの加盟時に支払うお金のことで、ロイヤリティと同様にフランチャイズ本部のブランド使用や本部から提供されるノウハウやサポートなどへの対価として支払うものです。
毎月支払いが必要なロイヤリティとは違って、加盟金は契約時に一度だけ支払いが発生します。そして、支払う金額は本部や加盟プランなどによって固定で決められています。
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フランチャイズの業種例
フランチャイズの業種は主に「小売業」「飲食業」「サービス業」の3つに分けられ、さまざまな形態で展開されています。
業種 | 具体例 |
---|---|
小売業 | ・コンビニエンスストア ・アパレルショップ ・本屋 ・リサイクルショップ ・ペットショップ など |
飲食業 | ・カフェ ・ラーメン屋 ・ファストフード店 ・居酒屋 ・寿司店 など |
サービス業 | ・学習塾 ・美容サロン ・ジム、フィットネスクラブ ・クリーニング店 ・ハウスクリーニング など |
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フランチャイズのメリット・デメリット
成功例のあるビジネスをいきなり始められる「フランチャイズ」ですが、加盟店や本部それぞれにとって良い面・悪い面のどちらも存在します。
フランチャイズ加盟店(フランチャイジー)とフランチャイズ本部(フランチャイザー)のメリット・デメリットを分かりやすくまとめてご紹介します。
フランチャイズ加盟店(フランチャイジー)のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・本部のブランド力を活用できる ・継続的な集客支援が受けられる ・未経験から参入できる ・商品やサービス開発は本部が実施、運営に専念できる |
・ロイヤリティを本部に支払う必要がある ・本部が定めたマニュアルの通りに運営を行う ・外部環境の変化に弱い ・別店舗でブランド毀損があるリスクも |
フランチャイズ加盟店(フランチャイジー)のメリット
「いつも見慣れた看板のお店の安心感に惹かれ、ついつい入ってしまった。」という経験は、誰もが一度はあるでしょう。そのため、フランチャイズ本部のブランド力は、集客効果の面で絶大なメリットと言えます。知名度の高いフランチャイズ本部に加盟すれば、開業初日から行列ができることも。
一方、無名な飲食店の場合、開業前に緻密なプロモーション戦略の立案・実行がない限り、開業初日からの十分な集客は見込めません。リピーターを地道に増やしていくことが求められます。
また、どんな商売でも共通して課題となるのが、見込み客の「集客」です。特に、個人店などの小規模の店舗では、広告宣伝にかけられる費用を捻出することは難しくなります。
その点、フランチャイズの場合は本部がチェーン全店に対して行う広告となるので、その分高額の広告費をかけることが可能です。
テレビCM・大規模なカラーチラシの配布など、なかなか手がつけられない大規模プロモーションも本部が実施してくれるので、その恩恵を各加盟店が享受することができます。
フランチャイズは立地選定から実際の運営に至るまで、運営ノウハウがパッケージ化されています。接客についても詳細なマニュアルがあり、本部担当者による研修が数日から数ヵ月に渡って行われ、開業後は「スーパーバイザー」と呼ばれる本部担当者が、経営や店舗づくりのアドバイスを行うなどサポート体制が整っているので未経験者でも参入しやすいのもフランチャイズに加盟するメリットです。
ほかにも、商品開発やサービス向上のためのマニュアルのブラッシュアップは、フランチャイズ本部の仕事なので、加盟店は店舗運営やスタッフ採用、教育に専念することができます。
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フランチャイズ加盟店(フランチャイジー)のデメリット
加盟期間中は、加盟店は本部に対してロイヤリティを払い続ける義務があります。利益が思うように上がらないときでもロイヤリティの支払いは発生するので、経費を圧迫してしまう可能性があるというのがフランチャイズ加盟店(フランチャイジー)のデメリットです。
(※ロイヤリティの支払いの有無はフランチャイズ本部によって異なり、赤字補填制度がある本部もあります。)
また、フランチャイズの店舗ではオリジナルメニューの提供や店舗独自の販促キャンペーンができないところがほとんど。そのため、「自分の思う通りに、自由にやりたい」という方は、フランチャイズオーナーには向かないでしょう。
周辺人口の変化・ライバル店の出店などにより、十分な売上が上げられないというケースもあります。通常なら店舗の移転や業態変更を行い対応できますが、フランチャイズの契約期間中はそのような変更を行うことは基本的には不可能です。
契約期間が終わり、「自分の店を出そう!」と思い立ったとしても、数年間は同業での開業が禁止されているケースがほとんどです。「将来は自分の店を持ちたい」という方は、加盟前に契約書をよく読むことをおすすめします。
そして、近年スマホやSNSの普及により、アルバイトのいたずらなどを発端とした風評被害が相次いでいます。こういった事件によりブランドの人気が低迷した場合、加盟店全店に影響が及んでしまうリスクも覚えておきましょう。
フランチャイズ本部(フランチャイザー)のメリット・デメリット
フランチャイズ本部(フランチャイザー)には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・市場シェアを拡大できる ・安定した収益を得られる ・コストやリスクを分散できる |
・ブランドイメージ低下のリスクがある ・直営店より運営状況の管理が難しく、利益が少ない |
フランチャイズ本部は、加盟店を増やして自社ブランドや商品を広範囲に展開することで、市場シェアを拡大することができます。
また、加盟店から加盟金やロイヤリティを徴収することで、自社で店舗運営を行わずして安定した収入を得ることが可能です。
開業や店舗運営に必要な費用は加盟金も負担することになるので、コストやリスクを分散できるという点もフランチャイズ本部のメリットだと言えます。
一方で、加盟店の店舗運営が不適切だった場合にブランドイメージを低下させるリスクがあること、直営店より運営状況の確認や管理が行き届きにくく、店舗の利益の全てが本部の利益になるわけではないので利益も少ないことがフランチャイズ本部のデメリットです。
フランチャイズ本部はどこまでサポートしてくれる?契約内容や範囲の例
では、フランチャイズに加盟したら本部はどこまでサポートしてくれるのでしょうか。
加盟前にしっておきたい契約内容やサポートの範囲についてご紹介します。
フランチャイズ契約で確認しておきたい項目
フランチャイズ契約を結ぶ際には、以下の項目を必ず確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
契約の概要 | 契約目的や本部の理念、本部と加盟店の関係など、本部に加盟して店舗運営をすることを許諾する基本的な事項 |
ブランドの使用許諾 | 商標の利用方法や利用可能なエリアなど |
営業名と営業場所 | 本部が定めるブランド名や営業場所 |
テリトリー権 | 開業地域内にほかの加盟店や直営店が出店しないよう制限すること |
契約期間 | 本部に加盟できる期間 |
本部への支払い | 加盟金や保証金、ロイヤリティなど |
店舗設計 | 本部が定める店舗の設計や利用する業者など |
研修 | 本部が実施する研修の内容や期間、費用など |
広告宣伝 | 本部がサポートする広告宣伝の内容や費用など |
競業の制限 | フランチャイズ加盟中に得たノウハウの使用禁止 |
秘密保持 | フランチャイズ加盟中に得た情報の無許可での第三者への公開禁止 |
合意管轄 | 本部とのトラブルで裁判を行う際の裁判所を定める項目 |
連帯保証 | 加盟金などの支払いや損害賠償などに関する連帯保証を定める項目 |
契約書の確認は、契約後に思わぬトラブルに巻き込まれるリスクを下げるために重要です。
分からない項目などがあれば、直接フランチャイズ本部に説明してもらうのも大切だと言えます。
フランチャイズ本部のサポート範囲
本部の役割は、フランチャイズパッケージを構築しそのパッケージをブラッシュアップし続けて、加盟店の売上が安定的に上がるように手助けをすることです。立地選定から始まり、開業時・開業後と、常に加盟店と一体となって運営を進めていきます。本部のサポートの内容や質には、各フランチャイズの特徴が現れます。
<本部サポートの例>
- 経験を活かした適切な立地選び
- 最新の業界情報の提供
- 開業資金の融資、赤字補填制度などの資金面でのサポート
- 接客・販売・経営指導
- 研修制度
- スーパーバイザーによる定期的な訪問
- 商品・サービスの改善
老舗のフランチャイズであればあるほど、上記のサポート体制の構築・運用の最適化が進んでいることが多く、より安定的なサポートが受けられることが期待できます。また、新興のフランチャイズの場合でも、本部スタッフの中に業界のベテランスタッフがいる場合や、他ブランドで培った実績の横展開を行ったりと、十分なサポート体制を備えている場合もあります。
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フランチャイズに向いている人ってどんな人?
フランチャイズ経営は、成功する確立は比較的高いものの失敗のリスクも持った、一つの独立・起業の方法です。では、フランチャイズでの独立・起業に向いている人は、どんな人なのでしょうか。
- 本部の理念・マニュアルに沿って、コツコツと努力できる
- 人(本部)を信頼し、良好な関係を長期間維持できる
- 何もかもが本部任せではなく、「どうすれば良くなるか?」を自分で考えられる
上記のような方は、フランチャイズ経営に向いていると言えます。
また、そもそも日本人の性格的な特徴として、フランチャイズでの独立に向いているという考え方もあります。
島国特有のムラ社会の精神文化が根づいているため、全くのゼロから自分でルールをつくってビジネスを行うよりも、一定程度の成約や前例、ルールがあったほうが、迷いなく能力を発揮する人が多いと言われています。会社という社会の中で経験を積み、「脱サラ」して独立した方に成功者が多いのも、納得ですね。
フランチャイズの成功例と失敗例
フランチャイズの加盟店と本部はそれぞれが事業者という関係なので、通常の独立・起業と同様に成功と失敗があります。
ここからは、フランチャイズに加盟した方の成功例・失敗例をご紹介しますので、より具体的なイメージを掴むための参考にしてください。
フランチャイズの成功例
フランチャイズで独立開業して成功した方のインタビューをいくつか紹介します。
資格なし、未経験者でも成功して脱サラという方たちです。ぜひご参考ください。
未経験から2ヵ月で黒字!フランチャイズの掃除屋で独立・脱サラ
こちらは、「1人で黙々と作業したい」という想いで居酒屋の仕事を辞めて掃除屋で独立・脱サラした方のインタビュー動画です。
飲食業とは違う業種で脱サラし、さらに2ヵ月で黒字化できたのはやはり、本部からのサポートが得られるフランチャイズだったからとのこと。独立から成功に至るまでの過程をお話いただいたので、ぜひご覧ください。
リラクゼーションサロン3店舗を経営するフランチャイズオーナーが語る「資金&スキルなし」の独立
こちらは、資金やスキルがゼロの状態で独立に踏み切った方のインタビュー動画です。
開業資金は全て借りて賄ったそうですが、スキルや経験なしになぜリラクゼーションサロンを3店舗も展開することができたのでしょうか。
独立のきっかけや現在の経営状況についてもお話いただいていますので、ぜひご覧ください。
独立開業経験者のリアルなインタビュー動画をもっと観たい方はこちら
フランチャイズの失敗例
成功するフランチャイズばかりでは、もちろんありません。5年後生存率70%の背景にある30%の失敗例と、その原因を紹介します。
「近隣にライバル店ができ売上が低迷するも、契約期間中のため赤字営業を続けることに……」。
「本部のブランド力が著しく低下し、集客が難しくなった」。
「運転資金が底を突き、思うような改善ができず、客足がさらに遠のいてしまった」。
というように、フランチャイズ制度を利用した場合でさえ失敗してしまうことはあるのです。
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フランチャイズの開業に必要な資金~業種別一覧~
フランチャイズを開業する上で気になる「資金」ですが、業種によって異なります。
こちらでは業種別に開業資金の目安を分かりやすくまとめてご紹介しますので、業種選びの参考にしてみてください。
業種 | 開業資金の目安 |
---|---|
コンビニ | 500万円前後 |
買取・リサイクル | 数百万円~数千万円程度 |
居酒屋 | 100~2,000万円程度 |
ラーメン屋 | 200~400万円程度 |
ファストフード店 | 300~2,000万円程度 |
学習塾 | 1,000万円前後 |
パソコン教室 | 50~400万円程度 |
弁当宅配 | 数十万円~100万円程度 |
修理・リペア | 数十万~数百万円前後 |
ハウスクリーニング | 100~200万円程度 |
介護福祉 | 1,000万円前後 |
美容サロン | 300~2,500万円程度 |
コインランドリー | 数千万円 |
結婚相談所 | 数万~数十万円程度 |
加盟するフランチャイズ本部によっても異なりますので、実際にどのくらいの資金が必要になるかは、加盟を検討している本部に確認するようにしましょう。
フランチャイズ店舗の開業資金、その内訳は?総額で見ることも重要
フランチャイズ開業までの流れ
フランチャイズへの加盟を検討したり決心したりしたものの、「何から始めればいいのか分からない」などの疑問や悩みがたくさん出てきますよね。
そこでここからは、フランチャイズ開業までの流れを順番にご紹介します。
[STEP1]フランチャイズでの独立・開業を考える
[STEP2]フランチャイズ本部の比較・検討を進める
[STEP3]加盟するフランチャイズ本部を決める
[STEP4]開業の準備をする
[STEP5]開業
[STEP1]フランチャイズでの独立・開業を考える
フランチャイズは、未経験からでも新規事業で独立・開業できる経営手法です。
まずは、その仕組みについて知ることから始まり、業種・業態についてや各本部の特長へと知識を深めていきます。
STEP1-1. フランチャイズについての知識をつける
「フランチャイズって何?」という疑問を解消し、フランチャイズの仕組みや特徴について理解を深めます。
STEP1-2. 自分に合った業種・業態を知る
「自分はどんな業種に向いているのか?」を判断するべく、業種・業態についての知識を深めます。
フランチャイズのおおまかなカテゴリーは、飲食業・小売業・サービス業の3つに分けられます。
STEP1-3. 各フランチャイズ本部について知る
どんな本部がフランチャイズ加盟店の募集をしているのかを知ります。
[STEP2]フランチャイズ本部の比較・検討を進める
どんなフランチャイズ本部があるかが分かった後は、「自分に合ったフランチャイズ本部はどこか?」という視点でさらに知識を深めていきます。
STEP2-1. 理想の独立・開業について考える
フランチャイズ本部を本格的に比較検討する前に、まずは「自分の判断基準」が何なのかを考えましょう。
「今より年収を上げたい」「自由な時間で働きたい」「好きな仕事をしたい」など、独立・開業する上でどのようなワークスタイルを実現したいかを考えることが重要です。
STEP2-2. 比較のポイントを知る
理想像を描いた後は、実現できるフランチャイズ本部はどこなのか、探してみましょう。
効率の良い比較検討、成功する本部選びのためには、いくつかのポイントがあります。
STEP2-3. 本部担当者と会う
気になるフランチャイズ本部を絞った後は、実際にその本部の担当者に話を聞きに行きましょう。
インターネットや資料だけでは分からなかったさまざまな情報が得られ、直接質問することもできるので疑問や不安が解消でき、失敗しないフランチャイズ選びにつながります。
[STEP3]加盟するフランチャイズ本部を決める
加盟する本部を決めてから加盟するまでの流れを説明します。
STEP3-1. どの本部にするかを決める
比較検討を入念に行い、加盟したいフランチャイズ本部が決まったら、いよいよ加盟契約の手続きがスタートします。
人生の大きな決断なので、家族への相談はもちろん、不安な点は周囲の人へも相談してみましょう。
STEP3-2. 店舗物件を選定する
加盟契約の締結前に、実際に開業する店舗物件を決める場合が多くあります。
物件選びはフランチャイズで成功するための重要な一要素です。納得が行く地域・物件で開業しましょう。
STEP3-3. 加盟(契約)する
加盟契約の締結までは、「契約書の開示」「加盟契約の申し込み」「本部による審査」というステップを踏んでいきます。
加盟契約を締結したら、いよいよ本格的な開業準備のスタートです!
[STEP4]開業の準備をする
STEP4-1. 開業準備
開業に向けた準備を進めていきます。
オープンに向けた人材の採用・備品の準備などを、着々と進めていきましょう。
直営店をフランチャイズ店として引き継ぐ場合は、店舗の引き渡しがこの時に行われます。
STEP4-2. 開業前研修
ほとんどのフランチャイズ本部では、開業前に研修を行います。
接客や運営オペレーションについて学び、開業に備えます。
[STEP5]開業
STEP5-1. いよいよオープン!
フランチャイズ店舗の準備が整ったら、いよいよオープンです!
開業当初は、口コミも広がりやすく、多くのお客さんの来店に期待ができます。
一度来たお客さんをお店のファンにできるよう、精一杯運営を行いましょう。
フランチャイズ本部を選ぶポイント
フランチャイズ本部を選ぶ際の主なポイントとして、以下の5つが挙げられます。
- 本部の理念や方針に共感できるか
- 事業の成長性や収益性
- 本部の独自の強みや優位性
- サポート体制
- 信頼できる本部であるか
本部の理念や方針に共感できるか
フランチャイズでの経営において最優先されるのは、本部の理念や方針です。
そのため、知名度が高いからなど安易な理由で加盟してしまうと、開業後に本部とのズレが生じ「こんなはずではなかった…」と後悔してしまう可能性があります。
モチベーションに大きく影響する要素でもあるので、本部や店舗に直接訪問するなどしてより詳細に把握してから加盟することをおすすめします。
事業の成長性や収益性
また、事業の成長性や収益性を見極めることもフランチャイズ本部を選ぶ際の大事なポイント。
既存店の実績だけでなく、撤退率などもしっかり確認します。成長スピードを把握する指標として毎年どのくらい出店しているのかも確認しておくと良いでしょう。
収益性は、加盟店の利益率や初期投資の回収が完了するまでの期間などを見ることをおすすめします。
本部の独自の強みや優位性
フランチャイズ本部の独自の強みや優位性は、競争の激しい市場で生き残るための重要な要素です。
オリジナルの商品やサービスを提供しているフランチャイズ本部であれば競合との差別化が図りやすく、全国展開しているようなフランチャイズ本部は強力なブランド力を活用した集客ができます。
また、本部が提供する研修プログラムやマーケティング支援、運営サポートなども、本部の強みや優位性につながる要素なのでこちらもあわせて確認すると良いでしょう。
サポート体制
フランチャイズ本部のサポート体制も忘れてはいけないポイントです。
加盟する本部によってサポートの内容や範囲が異なるので、サポートが充実しているというだけでなく、自身にとって必要なサポートが受けられるかという視点で選ぶことをおすすめします。
信頼できる本部であるか
そして何より「信頼できる本部であるか」が重要なポイントになります。
契約内容や直営店、加盟店の実績など情報を開示していない、フランチャイズ専門の担当者がいないなど体制が十分でない場合は注意が必要です。
過去に不正をしていないかや加盟店の評判をチェックするなどのほかに、説明会などで疑問点などを質問して解消するなどし、信頼できるかを見極める必要があるでしょう。
おすすめのフランチャイズ本部!業種別に分かりやすく紹介
最後に、おすすめのフランチャイズ本部を業種別にご紹介します。
それぞれの業種について分かりやすくまとめていますので、フランチャイズ本部を選ぶポイントとあわせて参考にしてみてください。
飲食業でおすすめのフランチャイズ
喫茶店・レストラン・居酒屋・ラーメン店などの飲食業は、フランチャイズに多い業種。すでに有名なチェーン店のフランチャイズに加盟すれば、開店後の顧客獲得がスムーズに進められるというメリットがあります。
また飲食業は、作ったその場で商品を消費し、現金収入を得ることができるため、キャッシュフローが目に見えやすい業種です。
そして、フランチャイズの場合は個人経営と違い、食材を「一括大量仕入れ」で安く手に入れられたり「すでに人気の高い味の商品」を提供できます。
注意点としては、入れ替わりが激しいということ。飲食ビジネスはプレイヤーが多く、新店舗が生まれるスピードも早いため、しっかりとした経営計画が必要です。また、立地も重要なポイント。人の目につきやすい場所でなければ、集客面では相当な苦労があるでしょう。
自分で探すのは難しいですが、フランチャイズ開業の場合、大半のFC本部は「立地調査」をしています。
蓄積された経験とノウハウをベースに出店エリアを一緒に選べることも、フランチャイズ加盟のメリットです。
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小売業でおすすめのフランチャイズ
小売業は、生産者や卸売業者などから仕入れた商品を販売すること。スーパーなら様々な商品を仕入れて取り扱います。商品の仕入れは、FC本部が過去の売上データを基にした「売れる商品」を効率よく仕入れることができるのがフランチャイズ加盟のメリットです。
また、小売業には靴やはんこなど、1種類の商品に特化した専門店のフランチャイズもあります。最近では「リサイクルショップ」や「金券ショップ」などの買取も行う小売業が注目されています。
このように、小売業といっても、販売する商品によって様々なものがあるため、地域のニーズや特色に合わせて選びましょう。
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サービス業でおすすめのフランチャイズ
サービス業とは、クリーニング・美容・各種レンタル・マッサージなど「形のないサービス」を顧客に提供するビジネスです。物ではなくサービスを提供するので、接客する「人間の人柄」や「コミュニケーション能力」が重要となる仕事。
人と接する時間が多く、お客さんの反応を「直に知れる」ことがやりがいに繋がると人気です。
接客業の経験がある方や、人と接するのが好きだという方に向いている業種と言えます。
飲食店の様に食材を仕入れたり、小売業のように商品を仕入れる必要がないので在庫リスクがなく、負債が少ないこともメリット。設備費用も他の業種に比べて低い場合が多く、低資金での開業を強く希望する人には検討してみるべき業種です。
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無店舗型のフランチャイズも人気上昇中!
近年注目度が高まっているのが、家事や介護の「代行サービス」「出張美容師」「移動販売」などに代表される「無店舗型ビジネス」です。店舗を保つ必要が無いため、家賃などの資金が不要。比較的低い開業資金で始められます。
家事代行や介護、出張の修理サービスなどは研修があり、未経験でも加盟が可能。専門的な技術を身につけて、手に職をつけることができます。資金は他の業種と比べて低い傾向にありますが、自分で増やしていく営業力が必要となります。
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フランチャイズとは「未経験でもハードルが低い開業方法」だが、オーナーの自覚や努力も必須
フランチャイズとは、未経験者でも比較的ハードルが低く開業できるビジネスモデルです。
フランチャイズ本部(フランチャイザー)から提供されるブランド力やノウハウを活用することで、スムーズにビジネスをスタートできます。また、本部のサポートを受けながら経営を進められるので、経営や業界に関する知識・経験が少ない方でも安心して開業に踏み切ることが可能です。
ですが、ビジネスを成功させるためにはフランチャイズ本部に頼り切りになるのではなく、オーナーの自覚と努力が欠かせないのも事実。フランチャイズ契約に基づくガイドラインに従いながら、自らの店舗を成長させるための努力が必要です。
フランチャイズ本部の強みやサポート体制、収益性などの確認はもちろん、複数のフランチャイズ本部を比較してみて、ご自身に合った本部を見つけてください。
公開日:2022年07月15日